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バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)
Biodynamic Craniosacral Therapy
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピー(以下、クレニオセイクラル)は、 頭蓋仙骨系に基づいて身体の自然治癒力や生命力を促す代替治療のひとつです。穏やかで優しい手技を中心とした、ホリスティック(全体的)な療法です。 クレニオセイクラルの基本概念のひとつに、人が生来授かった「健康」は決して失われることがないということがあります。太陽が雲に覆われるように、病は生来の「健康」が覆い隠されているだけと考えます。クレニオセイクラルのセッションは、この「健康」が引き出される場を作り出します。身体と心、精神が一つにまとまって機能するとき、治癒の力が最大限に発揮されるのです。

バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーの仕組み
私たちの身体の細胞は、肉体的な衝撃や感情的なストレスに対する反応として収縮します。ショックが強すぎたり精神的なショックが解消されていない場合などは、細胞は収縮したままになることもあります。肉体に「溜められた」ストレスや緊張、トラウマなどは、身体の機能を制限し、やがては何らかの不調や問題として表出します。それが腰痛、偏頭痛、消化不良などの肉体的な問題になることもありますし、不安やうつなど精神的なものとなることもあります。
このように心身の機能に制限が加わると、 私たちの身体の主要機能を司る中枢神経(脳と脊髄)が機能する環境を整える頭蓋仙骨系に影響が生じます。 頭蓋仙骨系は脳と脊髄の発達や働きに重要な役割を担っているため、その働きやバランスが崩れると、知覚、運動、神経などが機能不全に陥ってしまう可能性があります。頭蓋仙骨系とは、頭部と顔面の骨(頭蓋骨)から尾てい骨(仙骨)までを指し、脳や脊髄を取り巻き保護する脳脊髄液や細胞膜を含みますが、脳や脊髄を取り巻き保護する脳脊髄液のリズムや動きにも影響が表れるのです。
頭蓋仙骨系は心臓血管系のように、固有のリズムや波のような動きがあり、全身どこでもそれを感じることができます。各個人の健康状態はこの動きやリズムにも影響を与えます。たとえば、頭蓋部の波に歪みがあったり弱いとき、私たちの生命力や「気」がフルに発揮されていなく、免疫力が低下していたり内分泌腺の働きが妨げられている場合があります。逆に勢いが良い時には、身体の調子がよく感じられるでしょう。
クレニオセイクラルセラピーの施術者は、身体の微細な動きやエネルギーを感知する訓練を積んでおり、触診することでどこに制限や詰まりがあるのかを知る手がかりとなります。そして、施術者はクライアントに触れた手を鏡のように使い、微細な動きにどのようなパターンがあるのかをクライアントの身体に示すのです。クライアントの身体がそれまで収縮に使われていたエネルギーや制限のパターンを手放し、より楽に機能できる状態に戻る機会を提示するのです。
このとき、施術者が動きを操作したり、無理強いをするということはしません。小宇宙とも例えられる身体には、人知をはるかに超えた叡智が元来備わっており、人間のマインドによる限られた操作はむしろ自然な治癒のプロセスの妨げになってしまうという考えに基づくものです。
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーは、あくまでもクライアント主導型の療法で、セッションのペースはクライアントの身体が決めることなのです。身体が心地よく感じなかったり、変化を無理強いすることは、抵抗を生じさせたり、変化を統合しにくくさせてしまうからです。
変化は身体の無意識レベルで起こる場合もありますし、もっと意識的なレベルで変化を選択する場合もあります。たとえば、誰かの目の前に鏡があり、鏡を覗くと眉をひそめている姿が目に入ったとしましょう。自分が今どのような表情しているかに気づけば、表情を和らげ、ひそめた眉の緊張を解くことを選ぶかもしれません。ただ、変化の起こり方はさまざまです。場合によっては、大きな変化がすぐ目に見えて表れないかもしれません。長年をかけて蓄積されたエネルギーやトラウマが表面に浮上するのに時間がかかる場合もあるのです。

響のバイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピー
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーでは、生命力の根源に焦点を合わせていくため、出生時のパターンやトラウマが浮上することが少なくありません。響で提供するバイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーは、胎生学や産前・周産期心理学(Pre- and Perinatal Psychology)の他に、ピーター・ラヴィーン(Peter Levine)のトラウマ解消ワークであるソマティック・エクスペリエンシング(Somatic Experiencing)のアプローチが取り入れられています。
トラウマ解消ワーク
トラウマとは、ストレスよりもはるかに度合いの強い不快なもので、自動車事故、落下事故、難産、あるいは感情的に冷たい両親を持つなどの経験から引き起こされる精神・肉体的な傷を指します。トラウマは精神的だけでなく、生理現象として身体に記憶され、自律神経などに影響を及ぼします。
トラウマ解消の方法は一つではありませんが、やり方によっては辛い記憶を追体験することで、更にトラウマの度合いを深めてしまう場合があります。
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーでは、トラウマ自体の持つ英知を認めつつ、身体感覚に注意を向けるというアプローチを取るため、安全かつ効果的にトラウマを解消できます。そのプロセスは、炭酸飲料の入った缶を注意深く開けるようなものです。普段は意識下に閉じ込められているトラウマを解消しようと一気に缶を開ければ、中身がほとばしり出て、パンドラの箱を開けた時のように手が付けられないものとなってしまいます。しかし、時間をかけて少しずつ炭酸ガスを放出していけば、安全に缶が開けられるのです。
胎生学および産前・周産期心理学
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーでは、生命力の根源に焦点を合わせていくため、出生時のパターンやトラウマが浮上することが少なくありません。
出産は人生での最も深遠な体験の一つですが、胎児にとって出生のプロセスはストレスやショックを受けるものでもあります。出生時以外にも、子宮内での体験や新生児の時期に受けたストレスがその後の心身に影響を大きく及ぼしているという研究報告もあります。また、肉体上で目に見える異常がない場合でも、出生時の母体への麻酔などは赤ちゃんの身体のシステムにも影響を及ぼすものです。
バイオダイナミック・クレニオセイクラルセラピーでは、これらの領域を扱う胎生学や産前・周産期心理学を取り入れています。

セッションの流れ
その日の心身の状態について簡単にお話を聞いた後、マッサージテーブルの上に横になっていただきます。クライアントがご自分の肉体に注意を向けられるよう、言葉による誘導を行います。施術者はごく軽くクライアントの身体に触れ、微細なエネルギーを感知する訓練を積んだ手を通して、頭蓋仙骨のリズムや動きの波に耳を傾けます。 施術者のタッチはごく軽いもので、身体に圧力を無理にかけるということはありません。頭部や腰部、または足などに軽く触れます。 そして、クライアントの身体が発する合図を手がかりに、 身体がそれ自身では解放できなかった制限を解放する手助けを行います。
なお、セッションは着衣のままで行いますので、身体を締め付けない楽な服装でおいで下さい。

